ラー油(辣油、ラーゆ)とは唐辛子などの香辛料を植物油の中で加熱して辛味成分を抽出した調味料である。「辣」とは熱を伴う辛さのこと。
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中国では唐辛子系の熱を持った辛味を「辣(らー)」と表し、山椒系のピリリとした舌がしびれるような辛味を「麻(まー)」と表すため、山椒系の辛味も持つものは「麻辣油(まーらーゆ)」と呼ばれることがあります。
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中国においては実は具材入りのラー油が一般的で、店ごとに独自の味があり、その種類は細かく分類すればかなりの多岐に渡りますが、日本においては下記に大別されます。
S&Bのラー油に代表される、卓上で主に中華料理の薬味として提供されるラー油のことです。
餃子の薬味として使用されるのが一般的です。
2000年台に桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」のヒットと共に有名になった概念です。
もともとは「てつ」や「すな」と呼ばれていたラー油を作る際の香辛料をあえて残し、具材として食べられるように作ったラー油のことを指します。
ラー油は家庭で作る際は、油に香辛料を入れてゆっくりと高温にしながら煮出す方法で作ります。
具材は焦げる前に取り出します。
油の酸化を防ぐなどの目的により、熱を加えずにある一定の期間油と香辛料を瓶などの保存容器で合わせ、ゆっくりと抽出する方法をとる場合があります。
この方法で作られたラー油は辛味や香りはほとんど移らず、優しい味になることが多いです。
前述の熱を加えたラー油を、新たな具材と共に保存容器に合わせることで二次調理を行うことがあります。
日本においては1966年にエスビー食品が「中華オイル」として販売したのが商品としての「ラー油」の始まりです。
その後、1990年台に六本木の四川料理店が桂皮や八角などのスパイスと共に菜種油を生成したしらしめ油でラー油を作り、当時の人気漫画「鉄鍋のジャン!」で紹介され、全国の中華料理屋でオリジナルのラー油が作られるきっかけとなります。
2000年台には前述の桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」のブームにより「食べるラー油」が認知されるようになりました。
もともとは石垣島にある辺銀食堂が作った「石垣島ラー油」が口コミで人気となり、マスコミ等で一般に認知されたことから2004年ごろから流行が始まりました。
そして2009年に桃屋から「辛そうで辛くない少し辛いラー油」が発売され、餃子のタレとしてしか使われていなかったラー油が様々なものに使用されるようになります。
翌年にはエスビー食品から「ぶっかけ!おかずラー油」が登場し、各社から様々な商品が発売され、今のように一般的に認知されたカテゴリとなりました。
日本のスーパーで購入できるラー油はエスビー食品や桃屋などの大手メーカーが販売する商品が主体です。
通販サイトにおいても検索結果はそれらのラー油が占めています。
こちらの記事では日本全国から通販で購入可能なラー油を12品取り寄せて、徹底的に比較しています。
是非とも参考になさってください。
>>日本全国の通販で買える美味しいラー油12品を徹底比較した記事はこちら
>>ラー油の成分まとめ!よく使われる香辛料の種類と味、健康効果の関係性まとめ